LJL Summer Split Final観戦 / Revolさんマジ神
今日はいつもと違ってLCSの話題ではないです!
実は先週末、幸運なことにLJL Summer Split 決勝を観戦できたので、そのレポとかを書いてみたいと思います。
会場の雰囲気や結果などは各種メディアで取り扱われているのでそちらを参考にしていただくとして、ここでは僕が個人的に気付いたことを書いてみます。って、個人ブログなんだから当然なんですけれども。
各種メディアでの記事
- RPG対DFM、因縁の決勝戦!「LJL 2016 Summer Split Final」試合レポー選手の声も | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト
- 「LJL Summer Split Final」優勝はRampageに! - GAME Watch
- ASCII.jp:PCゲーム「LoL」日本決勝大会 Rampageが悲願の優勝!
- 『LJL 2016 Summer Split Final』でRampageが王者DFMを下し優勝、世界大会予選の出場権を獲得 | Negitaku.org e-Sports
- 【LJL 2016 Summer Split Final】コスプレや現地の画像まとめ 【LoL】 - NAVER まとめ
開場~試合開始まで
バロンのお出迎えからティーモ、コスプレ、ルンバに乗ったミニオンなどはいろんな記事で紹介されているので繰り返しは書きませんが、どれも丁寧に、入念に準備されているなあという印象を受けました。
あと、開場直後の人の少ない時間帯だったからかもしれませんが、Rioter と思しきスタッフさんが休憩用スペースを回って来場者の方々と楽しそうに談笑していたのが印象的でした。おお...コミュニティ...。
Spring Splitの時は代々木体育館だったので、開場がホテルとなった今回、このあたりのホスピタビリティはきっとずっと上がったのではないかと想像(Springは観戦できませんでした...)。
あと7th HeavenのAwaker選手が会場に来られてて、ファンの人から写真撮影をお願いされているのを5、6回見ました。日本の大会で選手が憧れの対象になってるのはやっぱり見てて、競技シーンというものが根付いてきてるんだなと感じました(対応も慣れた様子でナイスガイでした)。
試合開始後~決着まで
しかし会場にいる間ずっと感じ続けてたのが、ココにいるみんな本当にLJLを応援してて、楽しんでて、憧れてるということ。
そういう人間が1500人くらい集まってる。大学生くらいの年齢層が多いけど、年齢もそこそこ幅広い。女性も多い。全員が試合の行方を固唾を呑んで見守ってる。現場ではビッグプレイに合わせて叫び声なども上がり、熱と一体感がプロスポーツ試合のソレと同じ。
僕は主に北米と欧州のLCSを見てきてたので(LJLを追いかけ始めたのは本当に最近)日本の会場での盛り上がりは、北米や欧州とは違ったりするのかな?と少し思っていたのですけれど、実際に足を運んでみたら何のことはない、League Of Legendsのプレイヤーがビッグプレイを観戦して見せる反応って世界共通でした。いやあ、見に行けてよかった。本当に盛り上がって楽しかったです。
解説のRevolさんは日本の宝
先に申し上げておくと、僕はプロの試合をたくさん見ているというだけでプレイはめっちゃくちゃ下手です。だから試合の中でも高度な駆け引きは何が行われてるか分からないところがたくさんある。
それでもLCS観戦が楽しいのは、解説のプロがそのあたりを先回り予測/リプレイでフォローしてくれるおかげで、戦略的な駆け引きの妙を理解しつつ観戦できるからなんですよね(英語解説の面白さについては、過去の試合解説翻訳から感じ取ってもらえたら嬉しいっす)。
で、ほんの最近まで「いやー英語できて得してるわー」と思ってたんす。なんせプロの解説者の数がめっちゃ多いから、好きなだけ耳年増になれる。
ところがですよ。解説のRevolさんがもうマジで神なんですよ。英語圏の解説者って、ちょいちょい「視聴者に求める前提知識が上がりすぎて、ガチ勢以外置いてけぼり」な時があるんですが、Revolさんはそれが全然なくって。しっかり初心者でも楽しめるようにフォローを入れながら、的確な解説を時間の許す限りガシガシ入れてくる(あとコミュニティでは「かわいい」ことでも知られる)。
試合中に両チームのWin Condition(直訳で勝利条件、意味としては「勝ち筋」のような感じ。前半強いチャンピオン構成ならスノーボールするとか)をサラリと説明したと思ったら、直前に購入されたアイテムの選択意図を説明したり。
こんな素晴らしい解説が日本語で聞けるなら、少なくともゲームのアナリシス的な意味においては、僕が海外の試合解説を翻訳する意味なんかねえな!と思うくらいでした。
普段の試合でも素晴らしい解説をされるなあとは思ってたんですが、今回のでノックダウンです。僕はRevolさんのファンになりました。NA LCSではTeam Liquid、EU LCSではUnicorns of Love、LJLではRevolさんを応援します。
Riot Japanの皆様、というわけでRevolさんは素晴らしいと思うのでぜひ末永く解説席に座ってもらえるよう、何卒よろしくお願いいたします。
個人的ベストゲーム
これで終わると完全にアレな人になってしまうので、決勝戦の個人的ベストゲームを挙げてみたいと思います。僕が一番しびれたのは、DFMが勝利したGame 4。徹底的にチーム編成上の Win Conditionに沿って勝ち切った試合でした。
ダブルTPとシェンの瞬身護法による有利と、GravesとJhinによるバースト火力の脅威を活かして、RPGの得意な5v5すらほとんどさせず、キルにならなくても有利を作ってガンガンオブジェクティブを落としていき、最終的にスノーボールして、構成上ではRPGが後半アウトスケールするにもかかわらずそれ以前に試合を決定的にしてしまったあの試合でした。僕は個人技や集団戦でキルがたくさん出る試合より、そういうのが好きなんで完全な個人的な好みなのですけれども...。それだけにGame 5は悔しかったなあ...素人目にはマップコントロールはDFMのが上手だと思うので、次のシーズンに向けて連携力を高めていって欲しいですね。
現場からは以上です!
Best Of 5シリーズだと、メタ的に強いチャンプとそのシリーズで強いチャンプみたいなのがせめぎあう感じ、楽しいですよね。さあこれからIWCQ、RPG頑張ってください!
そしてWorldsへ!ハー、LoLファンは楽しいね!
おまけ
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。
P.S.
@mamacake360さんZiggsガムありがとうでした!
2016 NA LCS Summer Split: CLG vs TL: W8 D2 解説翻訳
そろそろこのブログの名前をLYEのTeam Liquidファンブログにしようか真剣に考え始めましたこんにちは。
先週末のNA LCSはTMS vs P1 など物凄く盛り上がる試合がたくさんありましたが、今日はその中でも僕の大好きなTeam Liquid対最近調子を上げてきているCounter Logic Gamingの試合 (合計3ゲーム) についてつまみ食い翻訳していきたいと思います。
実はBest Of 3形式になってから、どうやったら試合解説を読みやすく面白くできるかずっと考えてたんですが、今回のこの試合はシリーズを通じて解説が「つながる」感じがして、大変興味深いなと思いまして。
なお、つまみ食いという性質上、今回は箇条書きでいってみたいと思います。読みにくい、読みやすいなどフィードバックがあればぜひ教えてください。
試合開始前のAphromoo選手インタビュー
- TLはFabbbyyy選手の起用によって大きくスタイルが変わった。
- これまではPiglet選手を中心としたBotレーン重視のチームだったのに対し、今はFabbbyyy選手がユーティリティ (ある種の補佐的役割、キャリーの対義語)プレイヤーとして動いているので、Dardoch選手がTopやMidのソロレーナーに対してもっとリソースを割けるようになってる。だから今回以降は、Dardoch選手により一層注意を払わないといけない。
キャスターデスク雑談
- Jatt氏: Matt選手は若いAphromoo選手なんて呼ばれている。両者には色々と共通点がある。レーン戦が落ち着いてロームをしだすと手がつけられない、とかそういう点以外にも、Aphromoo選手が初めてデュオを組んだのがDoublelift選手、Matt選手がPiglet選手、どちらも非常にレーン戦が強い選手で、ふたりともそれに見合うスキルを身につけるために努力を重ねた。そして最終的にさまざまな事ができる選手にまで成長している。そういう意味で、Matt選手はこれからAphromoo選手の動きからいろいろとインスピレーションを受けられるのではないかと思う。
ゲーム1: Pick & Ban
- TL Ban: Jaxは順当。Darshan選手がJaxをPickしたときCLGは勝率が高いので。
- CLG 1st Pick: VladimirはNerfが来て再優先で取りに行くチャンピオンではなくなったものの、最近Huhi選手のパフォーマンスがVlad以外のチャンピオンで安定していないので、これは良いピックだと思う。
- TL 1st Pick: Sivirは現在LoLで一番強いチャンピオン、という評価があるくらいなので、Banから漏れたなら可能な限り早い段階で取るのが吉。併せてKarma を取ったことで、SivirのUltに対抗するチーム全体のスピードアップスキルを相手に与えないという効果も期待できる。
- TL 3rd Pick: Irelia はCLG Darshan選手のGnarを「刺せる」ピックです。これまでもGnarが主流ピックだった時にはその対面としてIreliaをピックする動きはありましたが(今回もそれですね)。ここのところLourlo選手はキャリー系のチャンピオンで良い結果を出し続けてきています。Spring Splitの頃は「これといって目立つところのないタンクプレイヤー」だったとは思えないくらいに。
ゲーム1: 試合中
- CLG、Botへのガンクが何度も決まり、Stixxay選手のAsheに3キル集まる
- Fenix選手のCassiopeia、ソロキル含めて13分の段階で3キル獲得
- Jatt氏: CLGのこの構成は、とでCCを重ねて、あとはなんとか他のメンバーと相手を殲滅していく、というのが流れになるので、この流れは良いですね。あとは他のレーンが大負けしなければ...
- Jatt氏:Dardoch選手のは、CLGのTopとMidを執拗に攻めて、CLGの勝利条件である「ソロレーンを大負けさせず、Botレーンデュオで相手を仕留めていく」を崩していっていますね。
- (私見:ちょっとした見どころ)Jatt氏:(のUltを受けてもFlashすら使わずやりすごしたDardoch選手のを見て)ああ、早々にMercury's Treadsを積んでますね。耐久力の低いチャンピオンであれば、スタンはQSSやクレンズで対処するもの、というのが昨今の流れですが、タンクであればがかなり有効なんですよね。これはいい買い物だと思います。
- Jatt氏: (Blueチームの赤バフ付近でTLが2人の犠牲でAceを決めたことについて) これが今のTLのスタイルなんですよね。の美しいUltが決まってを沈めましたが、TLのソロレーナー2人と こそがダメージ上の脅威なので。
- Jatt氏: Dardoch選手、Matt選手、Fabbbyyy選手、この3人が敵を引きつけている間にFenix選手とLourlo選手が相手を殲滅する、というのがPiglet選手を外してからのTLの勝ち方ですが、このスタイルはCLGにもしっかり通用していますね。
TL、最終的にDardoch選手が死亡した状態で4v5を強いられたにもかかわらず、Aceを決め、その勢いでインヒビタータレットを折り、力押しでそのままネクサスまで折って勝利。
ゲーム2: Pick & Ban
- TL 3rd Banで。前回大きな成功を収めたをBanしてきました。そして最後の枠でもをBanしなかったのは...これはたとえ取られてもLourloが対応できる、という自信の現れか...?
- CLG 3rd Banで。CLG、自分たちで使わないにしても、相手には取られたくない様子。それほどまでに評価しているということか。
- TL 2nd PickでLucianとSona。を取られてがBanされているので、あとはユーティリティ的なマークスマン筆頭はJhinあたりを取りに来るかと思いましたが...これは意外。現在プレイ中のパッチはにホットフィックスが当たる前なので、SoloQで恐ろしい勝率を上げていた時点でのです。ただ競技レベルになるとSoloQとは事情が異なって来るとは思いますが...地の性能としては非常に高い、というのは間違いないでしょう。しかしこれはかなり心配ですね。Fabbbyyy選手にとなると、彼が試合をキャリーするスタイルになると思います...が今のところそのスタイルではなかなか勝てていないんですよね。これがPiglet選手だったら、このBotレーンデュオはやばい、かなり脅威だ、となると思うんですけれど。
- CLG 2nd Pickで。CLGはTopレーンのチャンピオンを先に晒してでも、Midレーンのカウンターを取りたいということか。しかしこれは好きじゃないかな...では、先ほどの試合でもLourlo選手のをPeelできなかった。そもそもは今のメタで先出しできるチャンピオンというには心もとないと思う。
- CLG 3rd Pickでと。特にはまたしても驚き。どうやらTLは本当にBotレーンをスノーボールさせて試合を決めるつもりの様子。
-
先ほどあれだけ圧倒的に勝てたTL側がこれほど大きくスタイルを変えてくるのはちょっと分からないですね。正直どうなるか分かりません。
ゲーム2: 試合中
- (TL、初手で相手青バフを奪う。Botレーンの押し混み具合、Jglのルート取りが興味深かったので気になる人は最初の3分くらいをご覧ください)
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(私見:ちょっとした見どころ)Dardoch選手のRek'Saiですが、12分の段階でジャングルアイテムよりも優先してを積みました。これ、韓国のプロの間でも流行してるのビルドなんですが、ジャングルのクリアが速くなること、そしてタイマン性能が高くなることの2点からとても強力です。今後北米でもより頻繁に見られるようになるかもしれません。
- TL、何度かタワーダイブをしかけていくものの、逆に負けることが何度か。そのたびにJatt氏から「連携に欠ける」、「アグレッシブ過ぎる」と評される。
- 結果、Huhi選手の、先ほどの鏡写しのようにキルを重ねて手がつけられない火力に。
- Jatt氏: (CLGがMid Tier 2 を折った後) 普通ならCLGはそろそろ1-4か、1-3-1を仕掛けたいところですが...そしてCLGはそれも得意なんですが、実は5v5の集団戦も非常に得意で、さらに今はノリまくってるMidもいる...さてどうするか
- 結局、Baron Buff付きの5人でまとまってBot Tier 2にシージを仕掛け、Inhibitor タレット前で仕掛けてきたTLを死亡者なしで4人倒し、勝利をつかむ
- Jatt氏: 今回の試合、TLは疑問の多いDraftでした。そもそもFabbbyyy選手のはLCSのステージでは全然結果を残せてない。そしてFenix選手の。試合1ではMVPだったのとは完全に逆で、非常に大きなミスをなんども犯してしまった。
ゲーム3: Pick & Ban
- CLG 1st Pickで。
- TL 1st Pickで&。CLGはメタにおける強チャンピオンを押さえ、TLは今日のこのシリーズにおける強チャンピオンをピックした格好。
- Fenix選手はTLのなかで唯一ネイティブ英語話者じゃない。そんな状況で他者のタイミングに合わせてロームしたり集団戦をするのは非常に難しい。その点、ならばしっかりファームして、集団戦で火力を出すという、彼にとってやりやすい形にもっていけるのではないか(訳注: NA/EU LCSではこの話題は多く、韓国や中国のスター選手が活躍できない大きな要因として扱われることが多いです)。
- CLG 3rd Pick: 先出しでTop。TLがどう対応してくるか、興味深い。おそらくタイマンで勝負になるを持ってくるのではないか(実際そうなった)。
- 対なら、少しだけが有理か。
ゲーム3: 試合中
- 至るところでキルの取り合い。
- (私見:ちょっとした見どころ)TL Matt選手のがHuhi選手に対してFlash > Ultを何度も試みるが、Huhi選手が素晴らしい反射速度でFlashし、逃げる。
- (24分経過) Jatt氏: の終盤におけるダメージは圧倒的。対するは&が揃った現時点が相対的に最も強い時間帯。しかしFabbbyyy選手は先の試合でも何もできていなかった。CLGはこのままが育つのを待ち、クリティカルヒット連発の W (跳刃) で相手を圧倒できるようになるまで我慢する戦略を取っていくのではないか。
- TLのチーム編成的に、も (流行ビルドの場合)も終盤失速するチャンピオン。これをどうするかが課題。
- (30分経過) Jatt氏: Fenix選手の、1試合目では相手がだったのでMorellonomiconを積んだものの、今回は対面がなのでRylai's Crystal Scepter & Abyssal Scepterで多少のタフさを持たせている。
- (30分経過) Phreak氏:一方Huhi選手の、まだVoid Staffを積んでいませんね...相手のタンクを倒しきることを考えると、持ってないとマズいと思います。
- TL、集団戦を制してBaronを獲る。ゴールド差5000。
- (32分経過) Huhi選手、を積む。Stixxay選手の、Mortal Reminderを積む。
- Jatt氏: TLはDraftで有利を取り、それを活かしているといますね。
- Phreak氏:TLは過去、とにかく急いで勝ちに行くチームだったけれど、今や着実に勝ちを取りに行けるチームに進化してきています。
- 解説、「TLよいチームになりました、プレイオフが楽しみです」ムードに。集団戦も圧倒して再度Baronも獲る。ゴールド差、最大11000。
- エルダードラゴンで集団戦、Stixxay選手が凄まじいダメージを叩き出し、Huhi選手もきちんと火力を出しきり、CLGが死者ゼロでAce→逆転大勝利!
- 勝利時点でもゴールドは5000差!
試合後インタビュー: Aphromoo選手
- Q:まずは率直に、どんな気持ち?
- A:この一週間、意識的に劣勢からどう戦うかを練習していた。その成果が出たと思う。本当に良かった。
- Q:すさまじい劣勢だったのに、最後の集団戦、勝てると思ってた?
- A:もちろん。場所とタイミングさえ揃えば、勝てると思っていた。前線が伸びていて、後衛の火力を発揮するまでにタイムラグが生じるあのタイミング。ドラゴン周辺の狭い場所。それができた。
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以上です!
すっごく面白い試合でした。(TLファンじゃなくても) ぜひご覧ください!
あとは、TSM vs P1 も大変見応えのある試合だったので、先週の試合はあんまり見てないなーという人はそちらもぜひ。
TSM vs P1 - Game 1 Summer Week 8 Day 2 (NALCS1) - YouTube
P1 vs TSM - Game 2 Summer Week 8 Day 2 (NALCS1) - YouTube
TSM vs P1 - Game 3 Summer Week 8 Day 2 (NALCS1) - YouTube
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! 今回新しいスタイルでつまみ食い翻訳してみましたが、どうだったでしょうか。ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。
メモ: LCS視聴間に合わない人にtheScore eSportsのYoutubeチャンネルおすすめ
最近更新ができていないのですが、翻訳したいものは溜まっていってます…そして寝かせると賞味期限が切れて残念なことに。そのままスルーするのも悲しいので、ここで小ネタだけでも差し込んでおきたいと思います。
EU LCSでSplyceのMid Sencux選手が、先週のUoLとの試合でTaliahがBanされたことについて触れ、LCSにおいてどのような強みを見せられるかという問いに答えました。
まず「まだプレイしていないから詳細は言えないけど、他のチームは自分たちがTaliahをプレイすることを知っている (からこそのBanだった)よね」と述べ、Competitive Scene外でもSolo Queueでかなりの勝率を誇っていることや、UltによるTwisted Fate的なマッププレッシャーとAniviaのような壁の利用方法があることをサラリと述べてました。もしかしたら今週の試合でPickされるかもしれないので、注目したいです!
PBEでは既にTaliahに少しNerfが入っているみたいなので、有効期間は短いかもしれませんが。
そんで今日の投稿で紹介したいのは、最近ここでよく取り上げているtheScore eSports。このサイト、EU/NA LCSの各試合 (ゲーム単位でなく、2/3試合通して) の要所だけをまとめた動画を毎週公開しているのです。
Summer Splitから欧州はBest of 2、北米はBest of 3になり、全試合チェックするのは非現実的になった人も多いのではないかと思うのですが、これならば贔屓/注目のチーム以外の試合もある程度流れを追いつつ時短確認できるので、大変便利です。Pick & Ban順も一瞬ですが見えます!
結果だけ見るのは味気ないけど、試合を見るのも時間が足りないなあ…なんて人にはうってつけではないかと。凄そうな試合はその後で公式チャンネルで通して見る、なんて使い方もできます。このまとめ動画は、だいたい試合終了後3~5時間でアップされている印象です。
EU LCSのこれまでの結果は、Automatonさんで詳細な記事が上がってますのでそちらを要チェックです。
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。
NA LCS Team Liquid Dardoch選手インタビュー翻訳
今日はTeam Liquidファンボーイとして連敗脱出した同チームから、ジャングラーのDardoch選手インタビューを翻訳してみようと思います。先日からジャングラー特集みたいになってますが特にそういう意図はありません。ソースは先日と同じくtheScore esports。
調子の悪いチームの内情とか聞ける機会もあんまないし、Dardoch 選手は先日チーム内で謹慎処分を受けたりしてたので、こういった話を聞けるのはおもしろいですね。
彼はなんというか強気で真面目で裏表ない感じの人柄なので、これからも頑張ってほしいなと思います。
動画はこちら
Scarra: 2ゲーム連取でEcho Foxに勝利したばかりだけど、率直に今の気持ちは?
Dardoch: 正直、まあまあという感じかな。勝てたのは良かったけど内容がひどかったから腹が立っているというのも本当。
Scarra:どうして内容がひどくなったんだろう? ゲーム1ではRengarをピックして、チームもそれに合わせて構成した感じだったけど、どうして綺麗に試合を決められなかった?
Dardoch: ゲーム1については、こちらにZilianとRengarがいるとはいえ、究極的には相手がこちらに突っ込んでくるのを待たなくちゃいけなかった。こちらからUltで突っ込んでもピンクワード置かれて退却されるってのが4、5回、いやもっとあったかもしれない。で、そこからコミュニケーションが途絶してしまって、チームが何度も孤立したところを相手に捕まって…ただ結局はチーム編成で勝ってて、知力勝負でも勝ったから試合を決められた、って感じだったと思う。
※Dardoch選手はLCS前まで自認する「Rengar専ジャングラー」で、「自分はRengarが得意で、そこをベースに他チャンピオンの使い方を覚えたプレイヤー」と言っています。
Scarra: ゲーム1についてだけど、ジャングルのBanはRek'Sai一体だけだったけど、Echo Fox側はEliseで来るっていうのは読んでいたのかな? (Echo FoxのEliseピックはTLのRengarピックの後だった)
Dardoch: Eliseは確かに予期しているピックだったよ。Hard選手のチャンピオンプール(得意とする"手持ち"チャンピオン)的に、Rek'SaiをBanすればあとはKha'zixとGragas、Eliseだったし、この状況ではKha'zixはあり得ないからどちらかだろう、ならRengarで行けるという判断だった。
Scarra: Matt選手は遠距離攻撃のサポートチャンピオンを得意としているけれど、Bard以外の遠距離サポートだとイニシエートできないよね。それに加えてTopレーンのメタはタンクからダメージ出せるチャンピオンに移行している。そうなるとイニシエートの責任が君に大きくかかることになる。今回の試合でもかなりイニシエート役やってたよね。Rengarでしくじったところもあったけど、それでもかなりの回数仕掛けてた。そういった責任が自分にかかってくることについてプレッシャーになったりはしたのかな?
Dardoch: いや、プレッシャーは問題ないよ。Spring SplitでもGragasやLee Sinみたいなチャンピオンをたくさんプレイしていたし、そういうチャンピオンでFlashからのイニシエートはこれまで数えきれないくらい仕掛けてきてるから。正直言えば、イニシエート役のほうが好きなくらい。ただRengar以外でね (チラっとScarra氏の目を見る)。
Scarra: なるほどね (笑) さて話題は変わるけど、最近君はチームから謹慎受けてたよね。そして代わりにMoon選手が入って数週間プレイしてた。このあたり、どういう経緯で謹慎になったのか、そして結果的にMoon選手じゃなく君がスタメンに戻ってきたのかについて話を聞けるかな?
Dardoch: 謹慎の理由は自分の態度に問題があったから。チーム内で衝突を繰り返してて。主に自分とLocodocoコーチ、Piglet選手の間で「How League of Legends is supposed to be played (LoLはどのようにしてプレイされるべきか)」の考え方が違ったことが原因で。3者ともに異なる考え方を持っているところに、自分が若くて未熟だから語調を荒げたかんじの口論になってしまった。ほんとうに、結論めいたものも出てこない、単純な怒鳴り合いみたいになってしまって。正直、自分は時間を置いて落ち着く必要があったと思う。そういうわけでTeam Liquid Academyに移籍して数週間プレイしたんだ。今はずっといい状態になっているけどね。
Scarra: なるほどね。さて繰り返しになってしまって悪いんだけど、Moon選手はどうだったのかな? 本番でのパフォーマンスだけでなくて、君の不在中に彼がチームにもたらしたものとか、価値とかそういう点では。
Dardoch: 色んな人がMoon選手のことを明確な理由もなくこき下ろすけど… よくある言い方になるけど「模擬戦では」彼の技術はとても素晴らしかったよ。自分と同じか、それ以上だったと思う。でも本番では失敗が多かったね。大きな違いがあるとしたら、自分のほうが彼よりもずっとコミュニケーション能力が高いということかな。
Scarra: なるほど。さて、Team Liquidは他のチームと違って、Spring Splitからスタメンが変わってない珍しいチームだよね。そんな君たちにとって、今の強みと弱みってなんなんだろう? 特定のスタイルが馴染んできたとか、そういうところもあるのかな?
Dardoch: 以前はPiglet選手を中心にしたチームだったよね。僕がファーミングで一歩先を行ったら、その有利をBotレーンに突っ込む、Fenix選手がMidを押しこんだらBotに流れる、Lourlo選手がテレポート有利を取ったらBotにテレポートする、そういう感じだった。
一方でLourlo選手はキャリーチャンピオンで知られる選手だった。IreliaとかRivenとか。で、当時は毎週頭に彼と「どのチャンピオンで行きたい?」って話し合って、試してみたんだけど、結局うまく行かなくて、最終的にタンク系チャンピオンに落ち着くという結果になってた。でも今やメタはキャリー系になってきてるから、これまでみたいにBot頼みというのは通用しなくなった。だからチームとしてスタイルを模索している最中というのは間違いないね。
Scarra: そのスタイル模索中っていうのが、試合運びが綺麗にいかない理由なのかな?
Dardoch: いや、そうじゃないよ。理由は僕らが全員Tilt (主に「心が折れる」という意味で使われる) しやすいプレイヤーだからだよ (笑)。
Scarra: 分かる気はする。CLG との試合もそうだったよね。じゃあこれからどうやってTopにプレッシャーをかけて、スタイルを見つけ出していく予定なのかな? 今後の目標というか予定は?
Dardoch: まず僕らはもっと地に根を張って、Tiltしないようにならなきゃいけないよね。CLG 戦では正直自分は心折れてたし。これからは過去の自分達のパフォーマンスと現在を比較して、その差をしっかりと認識しないとね。心の底から勝ちたいと思ってるし、そうやって行動を見直しつつ練習していけば結果はついてくると思う。
Scarra: もし君が謹慎になってなかったら、事態は変わっていたと思う?
Dardoch:そりゃあ自分がいたら何かできただろうって思うところがあるのは間違いないよ。Moon 選手がいた時もチームとしてまとまっている雰囲気もあったけど、Spring Splitやプレイオフの時と比べたらまだまだだったと思う。
Scarra: ありがとう。最後に、君のファンやアンチに一言あれば。
Dardoch: ファンでもアンチでもTwitchでの視聴者であることには変わりないよね (苦笑)。ファンのみんなには、いつも僕やチームを支持してくれてありがとうって伝えたいな。
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以上、Dardoch選手とインタビューScarra氏でした。
やっぱりプロでも、プレイオフで善戦するチームでも心は折れるんですね。これが日本のシーンにとって何らかの役に立てば幸い…。
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。
NA LCS Immortals ReignOver選手インタビュー翻訳
久しぶりの更新です。Summer Splitが始まり、欧州はBest of 2形式、北米はBest of 3形式が導入されました。おかげで試合数が多くなり、視聴が追いつかない今日このごろでございます。本日はtheScore esportsというサイトから。(こちらの記事でも取り上げた)元プロのScarra選手がImmortalsのReignover選手をインタビューしている動画があり、その中でImmortalsのショットコール体制などについて語っていたのが興味深かったのでお届けします。
Scarra ずっと興味があったんだけど、Immortalsのショットコールは誰が担当しているの?君とHuni選手がアイデア出し合ってる?それとも君が全部出す?個人的な印象だけど、北米のジャングラーって本能的というか動物的なところが強いと思っていて。でも君のプレイを見ていると計画的、頭脳派って感じがする。それって当たっているかな?やっぱり君が全部指示出ししてる?それとも君も実は内なる獣を飼ってるのかな。
Reignover Immortalsでの試合の流れは…まずみんなで序盤、中盤、終盤での勝ち筋(Win Condition、直訳で勝利条件。自チームの強みとそれをどう活かして勝利するか、という意味合い)について話し合うかな。
序盤は基本的にジャングラーのアクションが一番インパクトが大きいので、それぞれのレーンにどうして欲しいか希望を聞いて、それから最適と思われる案を選んで、実行する。序盤がいちばん自分がコールを出している時間帯だと思う。
中盤になるとテレポートプレイが重要になってくるけれど、必ずテレポートを取ってるHuniがこの時間帯は主導権を取る。時々MidのPobelterもテレポート取るけど、この時点でのMidの仕事はプッシュしまくることなのであまり関係ないかな。
終盤になると、WildTurtleとHuniがサイドレーンを押す役をやって、場合によってはPobelterがスプリットプッシュして、自分とAdrianはビジョンについて話し続ける、という感じになるので、誰かひとりがショットコールしているというよりもチーム全体がするべきことを見定めてそれを実行していくという感じで進むよ。
左:Scarra氏 / 右:Reignover選手
Scarra 君のプレイを見ていると、他の北米上位ジャングラーと比べてもジャングルのルート取りが素晴らしく上手いなと思うんだ。他の選手と話した時は、ルート取りについては試合動画を見直したり、コーチと話し合ったりすると言ってたんだけど、君も同じなのかな?それとも本能的に相手ジャングラーの位置を察する?
Reignover まず敵ジャングルに侵入する前に、自ジャングルのキャンプを全部片付けるための基本ルートみたいなものを複数用意してる。たとえば相手が侵入してきた場合とか、色んな状況が考えられるから。
そのために、カスタムゲーム立てて色んな状況を想像しながら5分間プレイしてはゲームを終了し、またカスタムゲーム立てるってことを繰り返したりする。で、模擬戦とかでは勝利条件に合わせて自分の仕事をこなしながら、敵ジャングラーがミスを犯したらそれを突いていく。その時は相手の位置が見えなければ予測し、姿が見えてればそれを考慮して敵ジャングルを荒らしに行くようにしてる。ステージの上でどういう試合運びになるかは当然わからないから、練習ではどういう可能性があるかを考え続けて、敵がミスしたらそこを徹底的に突くようにしているかな。
Scarra おお…他に話を聞いたジャングラーよりも手順が定まっているみたいだね。
では最後の質問を。Immortalsの強みを挙げるとしたら何になるだろう?ビジョン?集団戦?
ReignOver まずは意思決定力(Decision Making)だと思う。それも、総合的な判断の精度とかではなくて、瞬間的な決断を下せるところが強みかなと。今行けば有利、みたいなシンプルな状況じゃなくて、こちらに不利になる可能性がある状況でも素早く判断する。それで相手を混乱させる…というか、想定外の決断を強制する。
それから集団戦にも自信があるかな。ある時点で5vs5に負けても、それで自信がなくなることはないから。全員、次はやれるって信じてる。ボットレーンも安定してるし、Pobelterもしっかり仕事するし、Huniと自分もうまくやってる……ってことはレーンも強いってことかな(笑)。でもまあ、一番の強みは意思決定力だと思う。
Scarra (笑)なるほど。それにしても他のチームが特定のチーム編成とかスタイルを挙げるのに対して、瞬間的な決断力と答えてくるのは素晴らしいね。チームによってはそういう要素があると認識すらしていないかもしれないのに。あと、その他すべても強みみたいだし(笑)。最後にファンに伝えたいことはある?
ReignOver いつも応援ありがとう。Summer Splitに臨む上で、チームとしてたっぷり準備を重ねてきたつもりだし、もちろんシーズン中もさらに進歩していきます。今回はプレイオフで早々に落ちてしまうことがないように。ワールドに出場できたら、全力を尽くします。
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以上です。個人的にリンク先の試合の解説で出た下のエピソードがツボって、Immortalsのこと好きになったんですけど
僕は IMT TOP の Huni 選手のストリームをよく見てるんですが、Huni 選手と ReignOver 選手が Dynamic Queue でゲームしてる時、ReignOver 選手の発言の 9 割は「落ち着け! 落ち着け!!」ですからね。もちろんプロの試合後だからはっちゃけてるのはあるとは思いますけど。
デビュ-から快進撃ののちプレイオフであっさり敗退という挫折を味わった彼らが、他と違ってRoster(レギュラー選手陣)を変えずに一心に練習してきた今Splitでどんな活躍を見せてくれるのか今から大変楽しみです。なおImmortals、初週は2勝0敗で終えています。
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。
2016 MSI グループステージ4日目: RNG vs FW 解説翻訳
Mid Season Invitational (MSI)、グループステージ盛り上がりましたねー!
個人的に観戦中一番叫んだ試合は4日目の RNG vs CLG戦でしたが、この投稿では解説的に一番面白かったRoyals Never Give up (中国LPL) vs Flash Wolves (台湾LMS) 戦の解説を翻訳したいと思います。
(メモ: MSIがなんでそんなに大事なの? オールスターのほうがお祭りっぽくて楽しくない? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、MSIの成績はその年のワールドチャンピオンシップにおけるシード権やシード枠にも関わってくる、前哨戦ともいえる大会なのです)
それでは、以下翻訳です。
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Pick & Ban
【RNGはEzreal、Braum、EckoをBan、FWはTwitch、Sivir、KindredをBan】
RNGは昨日の対FW戦でAzir・Ezreal・MaokaiをBanしていました。これは相手の後半戦でゲームをキャリーする要因を排除するためで、このBanによりRNGは、相手に序盤で有利を作るチーム構成を強いて、さらに自分たちはRyzeとKindredをピックして後半戦で優位に立とうとしました。今日は違う戦術でくるようです。
対するFWはWUXX選手狙い撃ちのBanですね。最後のKindred Banは、KindredのRによる「時間稼ぎ」を不可能にするためでしょう。RNGを相手に戦うのに、集団戦で「時間を稼がれ」たら負ける可能性が高くなりますからね。
RNG 1巡目
しかしこのBanにより、Mata選手の手にAlistarが渡りました。チャンピオンの長所を理解しているMata選手にこのチャンピオンが渡ると...FWはかなりの覚悟を持って臨まないといけません。
FW 1巡目
しかしFWは、Alistarを渡した代償として大会パッチにおけるS級チャンピオン2人を確保。個人的に、大会パッチにおけるGravesはKindredに次いで2番に優れたジャングラーだと思っているので、Alistarを渡したとしても良い交換をしたと思います。
RNG 2巡目
今大会では多くのチームが2巡目でAzirを取っています。ここでのRNG、カウンターピック?なにそれ美味しいの? 今プレイしてるゲームってなんだっけ? チームファイト? ん、じゃあAzir取るわ、ッて感じです。そしてAzirは強いチャンピオンというだけでなく、Xiaohu選手の得意とするチャンピオンでもあります。それはWuxx選手のLucian、Mata選手のAlistarも同様で、ここまででもRNGのラインアップはかなり強力ですね。
FW 2巡目
FWは前戦で試みた1-3-1をすっぱり捨てて、RyzeとCaitlynで集団戦で勝てる構成を選んできました。もちろんMid Ryzeはテレポートを取るでしょうから引き続き1-3-1は可能ですが、おそらくこれは集団戦を意識したものであると言えるでしょう。CaitlynはLucian+近接サポートのタッグに対して攻撃範囲で勝りますから、レーン戦も有利に進められると思います。
RNG 3巡目
FW 3巡目
この時点でFWが取りうる選択肢は非常に多いですね。Maokaiはもちろん凄まじくタンキーになりますが、GravesとRyzeもかなりの打たれ強さを持ちます。Bardが得意な選手なら、Bardが刺さりそうな構成ですが... Morganaになりました。これもいいピックです。
チーム構成確定後
このBotレーンの組み合わせからいくと、RNGはレーンスワップを仕掛けるでしょうね。
Lucian+AlistarでCaitlyn+Morganaを相手にレーン戦するのは相当しんどいので。
Wuxx選手とMata選手の力量ならCSを互角に持っていくことも可能でしょうが、Caitlyn+Morganaではレーンを相当プッシュされてしまいます。これに対抗するにはガンクとAlistarの不意打ちコンボですが、Maple選手はテレポートを持っていますし、そもそもブラックシールドを持つMorgana相手では難しいですからね。
4-1プッシュ構成のRNGに対して1-3-1構成のFW。ただし前戦を見る限りFWはあまり1-3-1を得意としているとは言えません。もしかするとFWは、前回Mid Zedで1-3-1を試みた結果を鑑みて、Ryzeを含む4人とMaokai 1人で4-1構成にしよう、と考えたのかもしれませんね。いずれにせよFW MidのMaple選手のテレポートが非常に重要になってくると思います。
試合開始
おっと、Mata選手がサモナースペルにIgniteを取っていますね...ということはレーンスワップなしで2対2に臨む目算なんでしょうか。いえ...レーンスワップは仕掛けるようです。
一般にFWは前半戦でリードを作れることが多いですよね。しかし前戦においては、RNGが2、3千ゴールド差が付いたところでぐっと踏みとどまり、相手のミスを突けるタイミングが訪れるまで硬直させ、そして喉笛に噛みつくように試合の主導権を奪いました。今回はどうなるか。
FWは非常にレーンスワップが上手ですよね。昨日もテンポ*1で相手の上をいき、結果Midのガンク→ファーストブラッドにつなげました。混戦でも、MMD選手が早めにBot Tier 1タワーに到着して綺麗にレーンスワップを進めています。
おや、RNG側、Top Tier 1タワーを折った後にレーン奥にワードを置きに行っていませんね。このワード、非常に重要なんです。これがあることにより、相手チームがミニオンに近寄ってくるギリギリまでファームして、近づいてきたら速攻でプッシュしてレーンを去れるわけです。FW側はMMD選手が置いていますよね。これができないと、どのタイミングでプッシュすればよいかがわからず、結果的に自チームのCSに悪影響が出てしまう。
結果的にはRNG Top Looper選手もそれなりに良いタイミングでプッシュして安全にレーンを去れましたが、これはほぼ勘でやったんじゃないでしょうか。いずれにせよ総合的にはFW側がテンポの上でやや有利を取ったと言えるでしょう。レーンスワップの勝敗は、TopのCSにあらわれてきますからね。
なお現在のメタ、特に欧州におけるレーンスワップの基本としては、敵ミニオンの前に立ってダメージをチャンピオン側で吸収し(自軍ミニオンを長生きさせ)、通常攻撃はすべてタワーに集め、スキルはすべて敵ミニオンに使うのが最効率とされています。
そして赤サイドならば、ADCはTop Tier 1タワーを折ったら即効で帰還し、BotレーンのCSを確保しに走り、ジャングラーとサポートはリフトヘラルドを狩って、BotサイドのADCと合流してTier 2攻略に臨みます。
しかしどうやらこの試合で赤サイドを取ったFWはそれに倣わず、即効で帰還することでテンポを早めようとしたみたいですね。
しかし結局RNGがドラゴンを狩るのを止めることはできなかったのでテンポ的には失敗、総合的にはドラゴンを取り、Tier 2も攻められなかったRNGが有利です...が、どうやらFWはこのままBot Tier 2を攻略にいくようです。その間RNGはリフトヘラルドを狩っています。その後RNGもリフトヘラルドのバフを使ってTop Tier 2を攻略、結果的にタワーの交換となりましたが、RNGはドラゴンとリフトヘラルドを取っているのでオブジェクティブ的にはRNGの有利ですね。
ただRNG側はテンポの面で遅れを取っていたので、Looper選手のCSはずいぶん低い数になっています。テンポに乗り遅れると、常に「追いつこうとする」状態になってしまい、誰かの残飯処理しかできず、CSが稼げないんですよね。
おっとFWはさらに、Topのミニオン大群をTopのMMD選手に取らせるようです。これはFW、Topをできるだけ育てたい考えでしょうか。
しかしこれでFWはTopとBotのウェーブを自軍側でフリーズさせている状態になるので、RNGにとってはMid Tier 1を攻略しやすい状態となりました(結果50%ちかく削られ、Mid Maple選手はTier 2からTier 1へ牽制的テレポートを強いられました)。
ドラゴン攻防→ファーストブラッド
【先にドラゴン周りを確保したRNG、それを周囲から攻めようとするFW、しかしRNGのSup Mata選手、FWに考える暇を与えず即座に打ち上げコンボを決めてファーストブラッド】
これがRNGの怖いところです! 通常ならにらみ合いがあって、その間にどうするかを少し話し合う暇ができるのですが、RNGはそれを許してくれません。少しでも隙があれば即座にキルを取りに来る。ためらいゼロです。ほとんどリーロイ・ジェンキンス的ですらあります。しかもAlistarまだLv 5でUltもなかったんですね...!
RNGの強みは個々の強さにあります。FWはTop MMD選手を育ててスノーボールしようという計画でした。しかしRNGにとっては、Looper選手のPoppyが育っていなければ、彼は支援役に回り、他のメンバーが試合を動かす。そういうことができるチームなんですね。
【その後もテンポの上でRNGが上を行き、FWは振り回され、その結果として奇襲からの集団戦をRNGがたびたび制し、さらにTop & Mid Tier 2 タワー、Mid インヒビタータワーを破壊、ゴールド差は7千に。以後は集団戦をすべてRNGが制し、あっという間に試合を決める。】
試合後の解説デスク
- 今戦では、仮に今RNGがブラインドドラフトでゲームをプレイしても同じ構成にするんじゃないかと思うくらい、RNGにとって良いチャンピオンが取れたと思います。
- FW側は前回してやられたTwitch & Kindred構成を止めるために両方をBanしましたが、止めるだけなら片方でよかったと思う。
- 大会パッチにおけるジャングラーのトップ3チャンピオンはKindred、Nidalee、Gravesだけれど、そのうち1人をBanしても、両チームともトップクラスジャングラーを取れるわけで、FWはBanで有利を作る、ということに失敗してしまった。
- Nidaleeは今大会で振るっていなかったけれど、その理由は「集団戦フォーカスのメタでNidalee選んでどうするの?」というものだった。でもこの試合のような形で貢献することは可能だし、集団戦が起こるより前に、まずジャングルクリアーが圧倒的に速い。GravesではわかっていてもどうしようもないくらいCS差を付けられてしまった。
- 序盤の小競り合いでRNGが優位に立てたのは、リバー沿いのビジョンを完全におさえていたことも大きかった。RNGの他のメンバーが最短距離で駆け付けられるのに対し、FW側は遠回りをせざるを得なかった。ああいう状況で数秒到着が遅れるのは非常に大きい。
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以上、解説翻訳でした。
来週は準決勝~決勝まで行われます。進出チームは以下のとおり。
- Royal Never Give Up (LPL)
- COunter Logic Gaming (NA LCS)
- SKTelecom T1 (LCK)
- Flash Wolves (LMS)
詳細は公式サイトで!
しかし他地域のチームとの対戦を通じて、各チームのマクロゲームが進化していくのは見ていて猛烈に面白いですね。僕のようなARAM厨でもワクワクしながら見ることができます。
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。
NA LCS プレイオフ決勝後 CLGインタビュー/解説翻訳
Team Solo Midを3-2で下し、二節連続の北米チャンピオンとなったCounter Logic Gaming。
今日は最終戦後のインタビューや解説席トークを翻訳してみたいと思います。
CLG コーチZikz氏インタビュー
司会: 優勝おめでとうございます。チャンピオン防衛ですね。こうして再び決勝戦まで上がってきて、優勝した今の気持ちはどうですか?特に今季はスタープレーヤーが2人抜けてチームをイチから組み立て直すような大変なスプリットでしたが?
Zikzコーチ:すっごくいい気分だよ... いやマジで... ずっと逆風の中戦ってきたスプリットだったから。孤立無援という感じだった、もちろんCLGファンは応援してくれたけどね(会場から歓声)。自分らの強さを証明できて最高の気分だよ。
司会:もちろんもちろん。それも5戦フルに戦っての堂々の優勝でしたからね。しかし本当に選手の入れ替わりがあって(現ImmortalsのPobelter選手と現TeamSoloMidのDoubleLift選手が抜けた)、プレシーズンの間もドタバタして(Ziks氏はプレシーズン中にアナリストからコーチになった)、「今のCLGはもう、かつてのCLGとは違う」っていうのが前評判になってました。でもこの活躍です。今のチームを築き上げる上でいったい何をアイデンティティとするべく取り組んできたんですか?
Zikzコーチ:うちのチームに自己中心的なメンバーはいない。とにかくチームワークだけに注力した。それが一番大事なことだったから。
司会:たしかにそれは誰もが同意するところでしょう。今季のCLGは実に「チームプレイ」的チームでしたから。マクロプレイ(大局的・戦略的な行動)で他チームの上を行くところが強みでしたから。でもどうやってメンバーをその理想に向けさせられたんですか? スーパースターを作り出すんじゃなく、チームプレイをしようっていう雰囲気をどうやって生み出したので?
Zikzコーチ:全員を家族のように扱い、誰もが居心地良くいられるようにしただけ。
司会:なるほど。では家族の長として、そしてチャンピオンチームのコーチとして、これから乗り込むMSI(シーズン半ばの国際選抜大会)に向けてはどんな目標を掲げる予定ですか? 北米の存在感を取り戻すとか?
Zikzコーチ:数週間...5週間前だったかな。目標を設定したんだ。これから全部勝つって。そうして今回優勝した。だからMSIも勝つよ。
TSM ADC Doublelift選手(元CLG ADC)インタビュー
司会:非常に悔しい負けとなった直後にもかかわらずインタビューを受けてくれて感謝します。かなりの接戦だったわけですが、率直に今の気持ちは?
Doublelift選手:結局最後はどちらが集団戦で勝つか、という点で勝負が決まったわけだけれど、そして勝てるとも思ったんだけど...。何だろ、でもチームのことを誇りに思うよ。6位でプレイオフに出てきた僕らは他のどのチームよりもしんどい戦いを制してここまで来たと思うから。
司会:正直な話、今回決勝戦であと一歩のところまで行くというのは想定の範囲内でしたか?
Doublelift選手:うーん、正直、スプリットが始まる前は勝ちまくるだろうと予想してた。でもスプリットが始まってみると全然振るわなくて、プレイオフが始まった時には底を叩いた感じになってた。だからここ(決勝)に来るには僕らが一番努力を重ねなきゃいけないと思ってた。決勝が決まってからは、際どい勝負になるだろうとは予想してたけどここまでになるとは思ってなかった。正直、びっくりしてる。CLGがここまで強いとは思わなかったから(会場から不満気な声)。
司会:最後のチームファイト、もう一回やれるとしたらどうします?
Doublelift選手:というか前半4-0で押されたり、バロンを先に取られたりとそれ以前のところでけっこうしんどい試合だったよね。そしてあの勝負を決した集団戦の起きた40分時点まで来ると、あとはチームの連携力...そして個人の総合力の戦いになる。そういう意味でCLGは本当に見事なプレイを見せて僕らにエースを食らわせて試合を決めた。だからただ単純に、CLGを賞賛したいね(会場から喝采)。
CLG選手インタビュー
司会:優勝決まりましたが、今どんな気分ですか?
Darshan選手:最高の気分。ここまで来るのに本当にミッチリ練習してきたし。TSMも本当に強かったけど、僕らのほうが一枚上手だったと思う。
司会:前節は3-0での優勝だったのに対し、今回は3-2。しかも相手は6位ギリギリでプレイオフ進出し、そこから這い上がってきたTSMだったわけですが、この1週間どういう準備をしてきましたか?
Xsmithie選手:とにかく周囲から出来る限り吸収しようとしてた。そして、全員が試合に影響力を及ぼすようなかたちを目指してた。誰もがベテラン選手が試合をキャリーするだろうと予想してただろうけど、蓋を開けてみればルーキー2人がキャリーしたよね。
司会:ルーキーといえば...決勝戦最終試合で大活躍し、見事初の優勝を収めたStixxay選手に質問です。この大舞台でキャリーの役割を担うのはどんな気分でした?
Stixxay選手:まずは、グインソー積みトリスターナが上手く行って良かった...もし上手く行かなかったらと考えると...(苦笑)
司会:そこですよ。前回Team Liquid戦で1回だけ出して、しかもいい結果が出せなかったのに、決勝の最終戦で再び引っ張り出してくるのは相当の度胸が要ったと思うのですが。どういう経緯でここでのピックに踏みきれたんでしょう?
Stixxay選手:実はこれレイオフシリーズ中ずっと話してたピックで、この試合ではこのピックが最適だと判断したんです。結果的にグインソーは売っちゃいましたけどね。アレは後半戦になるとあまり効果的ではないので。Midルルとトリスターナの後半のスケールを考えるとこのピックは刺さるだろうと。
司会:そしてそのStixxay選手を後方からバックアップしていたもう一人のルーキー、Huhi選手...優勝したわけですが今どんな気持ちです?
Huhi選手:スプリット開始前の話ですけど、去年優勝してるチームに加入したのに、CLGは活躍しないだろうって思われてて悲しかったんですよね。でも同時にこのチームは活躍できるだろうって確信もあった。今回こうして優勝できて、もうあとはMSIも、全部勝ちまくるだけです!
司会:Aphromoo選手に質問です。Zikzコーチが先ほど言ってたチームプレイに特化したチーム作りという話ですけど、チームのベテラン選手として、またチームキャプテンとして、「スーパースターが活躍して勝つチーム」から「チームの誰もが変幻自在にキャリーできるチーム」へ変わっていく道程はどんなものでしたか?
Aphromoo選手:そうだねえ...(気取った良い声、会場笑)。個人的な意見として、今のチームは、今のチームの心構えはこれまでと比較して無限倍良いと思う。全員が批判を受け入れる姿勢を持ち合わせている。誰もが他者の声に耳を傾ける態度を持ってる。ルーキー2人が入ってきたから、それぞれの持ち味を理解し、活かしていける環境を持てたことは本当に大きかった。自分がルーキーとしてCLGに入った時にはそんな空気なかったからね。自分はとにかくADCを守る仕事をするだけ、だった。最後に、Seraph、Link、Dexter、そしてファンのみんなに感謝を。
司会:ありがとうございました! MSIでの活躍楽しみにしています!
解説デスク
Zirine氏:今のCLGチームは、本当にマクロプレイが素晴らしかった。決勝で落とした2試合も、マクロプレイではCLGが勝っていたけどTSMが集団戦でゴリ押しして勝利した感じだったし。CLGはスプリットプッシュしてタレットを折り、プレッシャーをかけ、時々必要に応じて集団戦をするという感じ。なのでCLGは他のチームと比較して戦略的多様性が実に豊かだと思う。
Zirine氏:CLGは前回もそうだったけど、勝者っていうイメージを持ってもらえないんだよね。今季も、「CLGは本当に強いチームだね」って声をあんまり聞かなかった。というのも、強さの目印みたいなものがないから。実際のところ、彼らの強さはマクロゲームの巧みさにある。チーム力の高さにある。TSMだったら、Bjorgsen選手がすごい!→ファンになるみたいな流れができるけど、CLGはそういうのじゃなく、チーム全体として機能してる。だから逆に、派手さに欠けたり、見ていてもエキサイティングじゃないと感じたりする。だから視聴者のみんなには、そのあたりを意識してこれからCLGを見て欲しいな。
Scarra氏:本当にこのチームは、どこかのレーンが必ず勝ってて、そこからスノーボールするチームではないんだよね。ある試合ではStixxay選手が大活躍し、ある試合ではHuhi選手がキルを重ね、Darshan選手は堅実に活躍するし、Xsmithie選手も時に大爆発する。もちろんAphromoo選手も要所要所でビッグプレイを決める。だからCLGはこの選手がMVP!っていうのがない。なんというか新鮮だよね。チームメンバーがそれぞれの力を高め合っている。
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Counter Logic Gaming、改めて優勝おめでとうございます! アフロムーアフロムー!!
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。あと、ワイワイ楽しむARAM部を立ち上げたいのでそちらに興味ある方もぜひ連絡ください!/既に存在してたら誘ってください!