LYE の League of Legends メモ

League of Legends プロリーグ LCS の解説を翻訳したり、同作や MOBA ジャンルで使われる英語を説明したりする予定。

Netflix:LoL eSportsシーンを主題材としたドキュメンタリー「eスポーツ: プロゲーマーたちの闘い」視聴

eスポーツ: プロゲーマーたちの闘い | Netflix (ネットフリックス)

 

イベント主催者を追ったドキュメンタリーですが、LCSからは主にTSMとC9のメンバーの発言が多数出てきます。

 

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※画像は過去を振り返るDyrus元選手

 

2013~2015年のシーズンを思い出しながら視聴すると色々な変化を感じられて興味深いのではないでしょうか。

Netflixを契約中の方は一見の価値ありかと。

(字幕翻訳者さんがLoLに詳しくないのか、試合実況が全然わけわからないことになっていることだけ残念)

 

個人的に「eSportsは本当に進化の過程にあるんだな」と感じたのは、1年以内にリリースされた映画であるにもかかわらず、既に内容が過去のものになっている点です。

たとえばゲームハウス。TSMもC9も、映画に出てくる取材当時の映像は本当に男所帯という感じで大学の寮でももう少し綺麗だろうという乱雑さでした。なんというか、選手と監督だけで回していてその他の「チームスタッフ」の存在が感じられないのです。

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Fnatic時代のxPeke選手 (現Origen) が住むゲーミングハウスにxPekeのお母さんがご飯を作りに来ていたりとか、TSM選手たちがバーガーの出前を取ってたりとか、そういう手弁当感が本当に強い。

 

それが今や、TSMにはスポーツ心理学者が入ってチームの連帯感を強める取り組みをしていたり、コーチの他にもサポートスタッフが入ったりと実にプロスポーツらしくなってきているのですから、いやはや。

欧州・北米のコーチ事情については本ブログでも、Deficio 氏 & Krepo 氏、コーチの歴史と重要性について語るで取り上げていますが、市場規模が大きくなることの利点としてこういった「選手がアスリートとして扱われるための下地作りが可能になる」という利点があると考えます。だから、運営にはより多くの人が楽しめるようにリーグを開催し続ける必要があるんスねえ...。

そういえば日本でもチームDetonatioN FocusMeのマネージャー梅崎伸幸氏が、経営やその他の啓蒙活動に専念するという理由で退任されたりと、組織としての規模や枠組みが大きな変遷を見せていますね。

 

今後日本が (選手のスキル/コミュニティ醸成/運営の全方面で) 他地域に追いついていく上でも、他地域の過去や運営の裏側を垣間見られる本作は貴重ではないかと思います。

 

Netflixは月額たしか1000円しないので、試しに契約してみるのもいいっすよ! 他にゲーム関係だと、アタリ: ゲームオーバー とかもあります。