LYE の League of Legends メモ

League of Legends プロリーグ LCS の解説を翻訳したり、同作や MOBA ジャンルで使われる英語を説明したりする予定。

Rekklesのケネンはどうして強いのか?Deficio氏の分析

昨日ちょっとおもしろい動画が上がってたので久しぶりにざっくり翻訳してみました。なるほどなー。

では以下、どうぞ。お楽しみいただければ幸いです。 

 

ケネンピックした試合では何度となく勝利をもぎ取るRekkles。
今週の「Post Game Lobby」コーナーでは、その強さをチャンピオン自体と彼というプレイヤーの両面から見てみたい。

ケネンの長所と短所

長所

  • 1v1の強さ:バーストダメージとCC
  • 王剣との相性が完ぺき
  • 機動力が高くピールも自分でできる

短所

  • 後半戦においては信頼できるダメージ源になれない
  • リードしていないと1v1性能が発揮できない
  • ミニオン処理スキルがない 

※この場合の「ミニオン処理=Wave Clear」は、タワー防衛時に後方からまとめて処理する能力。ケイトリン、ヴァルス、シヴィアなどは非常に高い

「Rekklesの」ケネンが強い理由

3つの要素がある。

1:ドラフト

FnaticはRekklesがケネンの強みを最大限に活かせるようスプリットプッシュ「できる」ドラフトをする。

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  • トップ:ガリオやシェンなど、サイドレーンにいるRekklesをすぐ支援できるスキルを持つチャンピオン
  • ジャングル:集団戦では強みがないものの、ピック性能が高いエリス、カ=ジックス、リー・シンなど
  • ミッド:まずはミニオン処理能力の高さ。TP持ちルブラン、コーキ、オレリオン・ソル
  • サポート:CCとローム性能の高さ。スレッシュやカミールなど。Rekklesがピックを狙いに行く時に支援できる。また、サポートのマップ予測も素晴らしい。必要な時にそこにいる。

これらすべてがRekkles x ケネンを支えている。「後半の集団戦で勝たなくては試合を決められない」という条件を無効にする戦略。

2:スプリットプッシュ

EU LCSのプロ選手に話を聞いたところ、誰もが認めたのが「サイドレーンでRekklesと1v1はやりたくない」ということ。
ミニオンウェーブの操作が巧みで、マップの理解も強い。いつ押すか、いつ引くかがとにかく上手。
それに加えてトップSoazとのシナジーもある。

もちろんスプリットプッシュだけで全試合を勝つことはできないので、最後の要素が重要になる。

3:集団戦スキル

過去には腰が引けていると評されたこともあったものの、今は違う。
また多くのケネンADCプレイヤーがフラッシュULTで突っ込んでダメージも出せずにデッドするのに対し、Rekklesはひたすら距離を取ってハリケーンを当て続け、ここぞというタイミングが来たらULTで飛び込んでいく。


以上が、Rekklesのケネンが強い理由だと考える。

通常ケネンの強い時間帯はバーストとCCが一番活きる中盤にスプリットプッシュしている時。それを支えるドラフトがあり、ミニオンウェーブの操作力とマップ認識力の高さがあり、そして正しいタイミングで飛び込む集団戦のスキルがある。だからこそ強い。

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※「Rekklesのチャンピオンプール」としてTwitterに投稿されたネタ画像

他地域のリーグでも「真似して」ADCとしてピックされることもあるが、「元祖」は彼といって差し支えないだろう。

そして「EUで唯一ADCケネンをプレイすることが許された男」であるのもそのためなのだ。

※Deficio氏はよく実況席でこれを口にして全員に突っ込まれるため、あえて最後にぶっこんできた模様。下の顔で断言。

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以上、翻訳LYEでお送りしました。