Worldsグループステージで対面したプレイヤーの印象(雑記)
こんにちは、最高のWorldsが進行中ですが皆様のピッケムはいかがでしょうか。
釜山取材からちょうど1週間前に韓国から帰国して(Quarterfinalは取材してません)、明日はいよいよ準決勝なので、仕事の息抜きに少しだけ出場選手(および敗退したチームの選手)とインタビューでお会いしたときの雑感をまとめてみたいと思います。
※ 写真クレジット:ハリー氏
FNC Hylissang選手
UoL時代からずっとファンで、僕をEU LCS沼に引きずり込んでくれた張本人と対面できました。「この出張マジWORTH」と思いました。
プレイスタイルのせいでもっとオラオラした感じなのかと思いきや、物静かで紳士的・知的な青年、という印象。インタビューしたのはFNCがiGとのタイブレーカーを戦い抜いた直後、つまりグループステージで一番疲れている時だったのですが、インタビューの質問に対する回答も鋭く、頭の回転の速さがよく伝わってきました。そしてその物腰を目前にした後の僕は、もう彼の敬称として「王子」しか使えなくなりました。Hylissang王子!
ちなみに今大会であまり歯を見せて笑わないのは、今歯の矯正中だからみたいです。あとちょっと猫背だったのもくっそキュートでした。取材班にもうひとり王子のファンが居たため、インタビュー終了後は #推しが尊すぎて溶ける というハッシュタグが生まれました。
G2 Jankos選手
同じくグループステージ突破が決まった直後にインタビューすることができたJankos選手。インタビュー記事では「Mic Checkが面白い」というノリで話していましたが、僕が本当に彼のことを好きになったのはMic Checkで時折見せるリーダーシップゆえでした。チームが必要としている言葉を試合前に投げかけられるジャングラーって格好良くないですか。
インタビューブースに現れた彼は想像以上にスラリと背が高く、物腰も柔らか。公式インタビューと同じ明るくも明快な口調で語ってくれました。インタビュー慣れもしていてプロ意識も素晴らしく、写真をとる時などは「シリアスなほうがいい?楽しそうな方がいい?」と自ら提案してくれるほど。
質問内容についても実に切れ味鋭い回答をくれ、ちょっと好き、くらいだったのがめっちゃ応援する、頑張れ!という気持ちに変化しました。プロとして、職業ゲーマーとしてかくあるべし!を体現したかのようなお姿。尊い。
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以下は、グループステージ~準々決勝で敗退してしまった選手のインタビュ―時の印象と、選手以外の方の印象です。
RNG Xiaohu選手
肉食獣、という感じのすさまじいオーラが漂っていました。子虎ってうそやん、大虎やんと思いました。Legends Risingで見ていた儚げな少年はソコにはおらず、マジで油断したら死ぬ、という感じのオーラ。自信もたっぷりという印象。しかしインタビュー回答時には時折シリアスな顔になるほど真剣に取り組んでくれました。
ちなみにRNGは全員中国メディアからのインタビュー依頼が殺到していて、僕らの前にも相当な数のインタビューをこなしていたのですが、自身には影響ほぼゼロのはずの日本語メディアのインタビューにまで応じてくださいました。
あんな対応されたらファンにならざるを得ないですよ。来年も待ってる。加油!
AFs TusiN選手
「日本にはLCKを見ている人も多いので、最後に日本のファンに一言!」と振ったら、「以前チームに来たことのあるEnty選手とは今でも時々連絡を取り合っているんですよ。いつも応援ありがとうございます。そしてこれからも日本のLoLシーンをサポートしてくださいね」って答えてくれたんです。試合後でクッソ疲れてる中、どこの馬の骨ともわからない日本のメディアに、これですよ。
彼は聖人です。みんな応援しましょう。少なくとも僕は、次シーズンから彼のいるチームを無条件に応援します。
AFs Kiin選手
どこかアイドルっぽさがあるなあ、はにかんだ顔とか可愛らしいなあとか、おっさん目線では朗らかな選手、という印象だったのですが、翌日以降の試合で大キャリーして大暴れしているのを見て、こんなアグレッシブな人だったの…???よく五体満足でインタビュールーム出られたな俺と思いました。LCKの選手はインタビュー慣れしている人が多いのかなと思わされた人でした。お肌がめちゃんこ綺麗でした。
KT Ucal選手
KT Ucal選手。お会いしてみると、凄く物静かな青年で、とても慎ましいというか、今回インタビューした中では一番「ふつうの男の子」感が強い選手だったように思います。
しかし、謙虚、物腰柔らか、たとえ外国語でも、話している相手の声にしっかり耳を傾けるなど、ここにもプロアスリートに通じるものはすべて備えておられたので、このあたりチームでしっかりトレーニングしてるんだろうなあ…などと思いました。
PVB BigKoro選手
残念ながら敗退してしまったベトナム代表PVBのADC BigKoro選手は、敗退決定直後ながらインタビューに応じていただけました。スラリとしたベトナムのイケメンど真ん中という感じの彼ですが、その言動にはしっかりと芯があり、物怖じしない正確なんだなというのがひしひしと伝わってくる感じ。
ベトナムはファンも多くメディア露出も多いからかインタビューもとても慣れているみたいで、次こそはもっとやってやる、という気持ちを実にプロらしく示してくださいました。ちなみにベトナムからはるばる応援に駆けつけたファンも数ダース単位でおり、帰りはバスを見送る「出待ち」ファンで付近が混雑するほど。しかも!疲れているはずなのにそこでもファンサービスしてて君らそのバイタリティはどこから出てくるの!凄い!となりました。
ベトナムの人って、個人的に親近感を感じていて(民族的に近いからかもしれない)、また一人応援したい選手が増えた夜でした。
100T AnDa選手
同じく敗退が決まった直後にも拘わらず取材を受けてくれたAnDa選手。自分自身が納得できるデキではなかったようで、かなり落ち込んでいる様子でした。「Worldsに来るまで知らなかった(ゲーム内の)あることがあって、それを知っていたらもっとうまくやれたのに…」と素直な気持ちを語ってくれました。初Worldsだったので、次があればきっとやってくれるはず。
オフに日本に来ると言っていたので、もう来ているのかしら。おすすめスポットがあったら 下からツイートしてあげてください!AnDa!AnDa!
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以下、選手以外でお会いした著名人・選手の方。
Travis Gafford氏
欧米LoL シーンにおける重鎮的ジャーナリストさん。Rekkles選手が唯一インタビューを受ける人としても有名。取材班全員が氏を知っていて、プレスルームにフラーっと入ってきた時は全員が声を荒らげない範囲で「うおおおおぁsdf:あえdhjr」なっていました。僕が話しかけると、「インタビュー?ワイを?ええけどタダのおっさんやで」みたいな感じで快諾。こうしてインタビューに至りました。フリーランスというスタンスが気に入ってらっしゃるらしく、非常に自由に活動されていました。それはインタビューの最中も同様で、実に自由に、自分の好きなことを全力でやっている姿には敬意を超えた何かを感じました。撮影してくれたハリーさんのTweetが一番それを物語っているかも。
LYEさん(@lye_ )に「Travisさんにインタビューしてみませんか?」と言われて「TravisさんなんてNA時代から画面の中の人だし会場のどこにいるのかわからないですし」って言ったら「後ろにいますよ」と言われて確認して飛び上がった。なんというか、俺の中では選手のインタビューといえばって感じ。続く https://t.co/VlvLWPoqeU
— ハリー (@HarryPleiades) October 22, 2018
おれみたいなただのLoL好きが語るのもおこがましいけど、jokeみたいな質問を混じえながら、今のLoLが経済的にどうなのかとか結構厳しくも有難い話が聞けた。おれのカメラでTravisさんが撮れる日なんて来ると思ってなかったから手が震えてた。憧れとも違う本当に偉大な方。
— ハリー (@HarryPleiades) October 22, 2018
Ovilee May氏
NA LCSの顔として今年から活躍しているOvilee氏。Travis氏のインタビューの後で、「君ら日本から来たならOvileeと話したほうがええで。あの子めっちゃ日本マニアやし。絶対話盛り上がるわ―、紹介したるからちょっと待っとき」とメッセージしてくれ、インタビューが実現。
エキセントリックとチャーミングを足して2で割らないタイプの人で、いつだって話足りない!という感じの人でした。一方で自分の仕事を「夢のような仕事」と言い、選手とファンの両方を慮る情熱と知性を持ち合わせた人。こういう人を見つけてくるRiotは凄いな、と思わされるくらい稀有な人物だと思う。
WildTurtle選手
#NALCS チーム @FlyQuestSports の @WildTurtle 選手をプレスルームで発見!? 突発インタビューを申し込んでみたところ、なんと快諾いただけました! インタビュアーは @lye_ さんでお届けいたします。 #Worlds2018 by Worlds2018現地取材班 pic.twitter.com/jYSZblFcOU
— ALIENWARE ZONE (@alienwarezone) October 17, 2018
プレスルームで一番目立っていた人。ある日は蝶ネクタイ、ある日はFizzワンジーと衣装でも目立ってた。話しかけたら、ええよええよとインタビュー快諾、自分のクルーとも仲よさげにコンテンツ制作をしており、その一方では旅の目的でもある「NAに足りないのはなにか」を探る上では現役プロとして鋭い眼光になることも。基本的に日本大好きみたいなので、日本のファンは積極的に話しかけてみるのも良いのではないだろうか。
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これ以外にも、惜しくも敗退したVitalityの面々が関係者入り口で結果を噛み締めている様子(僕はKikis選手に、敬意を込めて敬礼してきました。声をかけるのは不適切だと思ったけど、最大限の敬意を示したかったので)を見たり、帰国する便に乗る前にコーヒー買おうと思ったら前に並んでいるのがDoubleLift選手だったなど(NA LCSで貴方が一番好きです。来年もご武運をと伝えました)、非公式な偶然にも恵まれる旅でした。
総じて言えることは、僕がWildTurtle氏にインタビューする時緊張していると伝えたら返してくれた一言、「みんな人間だから変わんねえよ」に尽きるのかなと。みんな人間で、たまたまリーグ・オブ・レジェンドというゲームに真摯に向き合っていて、そこが勝ち負けがついてしまう世界で、だから感情が揺さぶられる。だから支える人が出てくる。このボトムアップな空気を吸えただけで、僕は今回の取材旅行は大収穫だと思いました。GLFH!