NA LCS プレイオフ決勝後 CLGインタビュー/解説翻訳
Team Solo Midを3-2で下し、二節連続の北米チャンピオンとなったCounter Logic Gaming。
今日は最終戦後のインタビューや解説席トークを翻訳してみたいと思います。
CLG コーチZikz氏インタビュー
司会: 優勝おめでとうございます。チャンピオン防衛ですね。こうして再び決勝戦まで上がってきて、優勝した今の気持ちはどうですか?特に今季はスタープレーヤーが2人抜けてチームをイチから組み立て直すような大変なスプリットでしたが?
Zikzコーチ:すっごくいい気分だよ... いやマジで... ずっと逆風の中戦ってきたスプリットだったから。孤立無援という感じだった、もちろんCLGファンは応援してくれたけどね(会場から歓声)。自分らの強さを証明できて最高の気分だよ。
司会:もちろんもちろん。それも5戦フルに戦っての堂々の優勝でしたからね。しかし本当に選手の入れ替わりがあって(現ImmortalsのPobelter選手と現TeamSoloMidのDoubleLift選手が抜けた)、プレシーズンの間もドタバタして(Ziks氏はプレシーズン中にアナリストからコーチになった)、「今のCLGはもう、かつてのCLGとは違う」っていうのが前評判になってました。でもこの活躍です。今のチームを築き上げる上でいったい何をアイデンティティとするべく取り組んできたんですか?
Zikzコーチ:うちのチームに自己中心的なメンバーはいない。とにかくチームワークだけに注力した。それが一番大事なことだったから。
司会:たしかにそれは誰もが同意するところでしょう。今季のCLGは実に「チームプレイ」的チームでしたから。マクロプレイ(大局的・戦略的な行動)で他チームの上を行くところが強みでしたから。でもどうやってメンバーをその理想に向けさせられたんですか? スーパースターを作り出すんじゃなく、チームプレイをしようっていう雰囲気をどうやって生み出したので?
Zikzコーチ:全員を家族のように扱い、誰もが居心地良くいられるようにしただけ。
司会:なるほど。では家族の長として、そしてチャンピオンチームのコーチとして、これから乗り込むMSI(シーズン半ばの国際選抜大会)に向けてはどんな目標を掲げる予定ですか? 北米の存在感を取り戻すとか?
Zikzコーチ:数週間...5週間前だったかな。目標を設定したんだ。これから全部勝つって。そうして今回優勝した。だからMSIも勝つよ。
TSM ADC Doublelift選手(元CLG ADC)インタビュー
司会:非常に悔しい負けとなった直後にもかかわらずインタビューを受けてくれて感謝します。かなりの接戦だったわけですが、率直に今の気持ちは?
Doublelift選手:結局最後はどちらが集団戦で勝つか、という点で勝負が決まったわけだけれど、そして勝てるとも思ったんだけど...。何だろ、でもチームのことを誇りに思うよ。6位でプレイオフに出てきた僕らは他のどのチームよりもしんどい戦いを制してここまで来たと思うから。
司会:正直な話、今回決勝戦であと一歩のところまで行くというのは想定の範囲内でしたか?
Doublelift選手:うーん、正直、スプリットが始まる前は勝ちまくるだろうと予想してた。でもスプリットが始まってみると全然振るわなくて、プレイオフが始まった時には底を叩いた感じになってた。だからここ(決勝)に来るには僕らが一番努力を重ねなきゃいけないと思ってた。決勝が決まってからは、際どい勝負になるだろうとは予想してたけどここまでになるとは思ってなかった。正直、びっくりしてる。CLGがここまで強いとは思わなかったから(会場から不満気な声)。
司会:最後のチームファイト、もう一回やれるとしたらどうします?
Doublelift選手:というか前半4-0で押されたり、バロンを先に取られたりとそれ以前のところでけっこうしんどい試合だったよね。そしてあの勝負を決した集団戦の起きた40分時点まで来ると、あとはチームの連携力...そして個人の総合力の戦いになる。そういう意味でCLGは本当に見事なプレイを見せて僕らにエースを食らわせて試合を決めた。だからただ単純に、CLGを賞賛したいね(会場から喝采)。
CLG選手インタビュー
司会:優勝決まりましたが、今どんな気分ですか?
Darshan選手:最高の気分。ここまで来るのに本当にミッチリ練習してきたし。TSMも本当に強かったけど、僕らのほうが一枚上手だったと思う。
司会:前節は3-0での優勝だったのに対し、今回は3-2。しかも相手は6位ギリギリでプレイオフ進出し、そこから這い上がってきたTSMだったわけですが、この1週間どういう準備をしてきましたか?
Xsmithie選手:とにかく周囲から出来る限り吸収しようとしてた。そして、全員が試合に影響力を及ぼすようなかたちを目指してた。誰もがベテラン選手が試合をキャリーするだろうと予想してただろうけど、蓋を開けてみればルーキー2人がキャリーしたよね。
司会:ルーキーといえば...決勝戦最終試合で大活躍し、見事初の優勝を収めたStixxay選手に質問です。この大舞台でキャリーの役割を担うのはどんな気分でした?
Stixxay選手:まずは、グインソー積みトリスターナが上手く行って良かった...もし上手く行かなかったらと考えると...(苦笑)
司会:そこですよ。前回Team Liquid戦で1回だけ出して、しかもいい結果が出せなかったのに、決勝の最終戦で再び引っ張り出してくるのは相当の度胸が要ったと思うのですが。どういう経緯でここでのピックに踏みきれたんでしょう?
Stixxay選手:実はこれレイオフシリーズ中ずっと話してたピックで、この試合ではこのピックが最適だと判断したんです。結果的にグインソーは売っちゃいましたけどね。アレは後半戦になるとあまり効果的ではないので。Midルルとトリスターナの後半のスケールを考えるとこのピックは刺さるだろうと。
司会:そしてそのStixxay選手を後方からバックアップしていたもう一人のルーキー、Huhi選手...優勝したわけですが今どんな気持ちです?
Huhi選手:スプリット開始前の話ですけど、去年優勝してるチームに加入したのに、CLGは活躍しないだろうって思われてて悲しかったんですよね。でも同時にこのチームは活躍できるだろうって確信もあった。今回こうして優勝できて、もうあとはMSIも、全部勝ちまくるだけです!
司会:Aphromoo選手に質問です。Zikzコーチが先ほど言ってたチームプレイに特化したチーム作りという話ですけど、チームのベテラン選手として、またチームキャプテンとして、「スーパースターが活躍して勝つチーム」から「チームの誰もが変幻自在にキャリーできるチーム」へ変わっていく道程はどんなものでしたか?
Aphromoo選手:そうだねえ...(気取った良い声、会場笑)。個人的な意見として、今のチームは、今のチームの心構えはこれまでと比較して無限倍良いと思う。全員が批判を受け入れる姿勢を持ち合わせている。誰もが他者の声に耳を傾ける態度を持ってる。ルーキー2人が入ってきたから、それぞれの持ち味を理解し、活かしていける環境を持てたことは本当に大きかった。自分がルーキーとしてCLGに入った時にはそんな空気なかったからね。自分はとにかくADCを守る仕事をするだけ、だった。最後に、Seraph、Link、Dexter、そしてファンのみんなに感謝を。
司会:ありがとうございました! MSIでの活躍楽しみにしています!
解説デスク
Zirine氏:今のCLGチームは、本当にマクロプレイが素晴らしかった。決勝で落とした2試合も、マクロプレイではCLGが勝っていたけどTSMが集団戦でゴリ押しして勝利した感じだったし。CLGはスプリットプッシュしてタレットを折り、プレッシャーをかけ、時々必要に応じて集団戦をするという感じ。なのでCLGは他のチームと比較して戦略的多様性が実に豊かだと思う。
Zirine氏:CLGは前回もそうだったけど、勝者っていうイメージを持ってもらえないんだよね。今季も、「CLGは本当に強いチームだね」って声をあんまり聞かなかった。というのも、強さの目印みたいなものがないから。実際のところ、彼らの強さはマクロゲームの巧みさにある。チーム力の高さにある。TSMだったら、Bjorgsen選手がすごい!→ファンになるみたいな流れができるけど、CLGはそういうのじゃなく、チーム全体として機能してる。だから逆に、派手さに欠けたり、見ていてもエキサイティングじゃないと感じたりする。だから視聴者のみんなには、そのあたりを意識してこれからCLGを見て欲しいな。
Scarra氏:本当にこのチームは、どこかのレーンが必ず勝ってて、そこからスノーボールするチームではないんだよね。ある試合ではStixxay選手が大活躍し、ある試合ではHuhi選手がキルを重ね、Darshan選手は堅実に活躍するし、Xsmithie選手も時に大爆発する。もちろんAphromoo選手も要所要所でビッグプレイを決める。だからCLGはこの選手がMVP!っていうのがない。なんというか新鮮だよね。チームメンバーがそれぞれの力を高め合っている。
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Counter Logic Gaming、改めて優勝おめでとうございます! アフロムーアフロムー!!
以上、日本サーバー LYE がお送りしました! ご意見などはこちらのコメント欄か twitter: @lye_ までよろしくです。あと、ワイワイ楽しむARAM部を立ち上げたいのでそちらに興味ある方もぜひ連絡ください!/既に存在してたら誘ってください!